ダイアナさん クロジャガー ♀
【ダイアナさん】  1986年頃、だんなさま「アポロ」くんと一緒に入園しました。以来、4男4女を産み育て、各地の動物園に送り出しました。現在日本の動物園にいるクロジャガーはすべて、ダイアナさんの子孫なのだそうです。
 2000年にアポロくんが亡くなり、一緒にいた娘と息子も、他の動物園に移ったため、今は、ツキノワグマの「サンペイ」「コマチ」の隣で、独り暮らしです。
 寒い日はねこのように丸くなり、暖かい日は腹ばい、もっと暑いと寝そべって、日がな一日過ごしています。この冬には、足取りもしっかりしているように見えましたが、つい先日は足元がやや不安げでした。
 いくら隠居生活とはいえ、動物園の案内図に、このゴッド・マザーが載っていないのは、とても不満です。足腰は弱っても、眼光の鋭さは衰えないクロジャガーを、小さいお子さんは「カッコイイ」と興味深そうに眺めています。
 できれば、もっともっと長生きしてほしいです。でも、たいへん残念なのですが、もう1年ぐらいだろうというお話です。あと何度会えるものか、夕方、寝室に引きあげて行く後ろ姿を見送って、胸がつまります。
【ツガルさん】  1982年に、推定7、8歳で青森から来ました。1985年頃に、オスが1頭入園したのですが、繁殖したことはなく、このオスは1992年頃に亡くなってしまいました。
 5年ほど前から、膝の関節が悪く、歩くとギシッガクッというような状態でしたが、今はもう、普通に立つことができません。立ち上がっても、前脚はひじをつくように折り曲げたままです。一日中座っているので、胸のあたりに床ずれができてしまいました。
 でも、食欲は旺盛です。食事の時間になると、カッポカッポゆっくりと、匍匐前進のように部屋に入ってきます。
 1回の食事は、キャベツ、食パンの耳、リンゴ5、6個、ニンジン5、6本、ウマ用のタンパク質のペレットと、カルシウム剤です。細かいペレットは食べにくいので、写真のようにチリトリに集めてもらって、きれいに平らげます。そのほか、コーエンと呼ばれる、レンガ状の塩のかたまりが、好きなときに舐められるように部屋の隅に置いてあります。
 草食動物は、食べてすぐ座ってしまうと、胃に負担がかかってしまうのだそうですが、ツガルさんは、健康なウンチをしているので、胃腸は丈夫なのでしょうと、担当のかたはおっしゃいます。ちなみに、ラクダのウンチは、その大きな体に似合わず、梅の実くらいのコロコロの球です。

  ツガルさん フタコブラクダ ♀ 推定27歳

(2002年6月13日up)
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