ズーラシアの
ウンピョウ一家

 2001年10月6日に、ズーラシアのウンピョウ、パオ(♂)・メイマオ(♀)夫妻に、双子が生まれました。2頭とも女の子で、秋生まれということで、リーシュ(梨)とプータオ(葡萄)と名付けられました。
 写真は、母メイマオとこどもたちです。わかりにくいと思いますが、1頭のこどもは左上の葉かげにいます。実際に見ても、非常に迷彩がかかって、目の前にいても気付かないことがしばしばです。
 ウンピョウは、ネパール東部、インド北東部、中国南部、台湾、インドシナ半島に生息しますが、生息数は、1万頭以下と言われています。体長60〜100センチ、体重15〜20キロ、長い尻尾は55〜90センチ、ほぼ体と同じ長さがあります。
 小型ネコの特徴と大型ネコの特徴を併せ持つ、不思議な存在です。発声器官に硬い舌骨があって、吠えることができないのは小型ネコと同じです。このときも、メイマオがこどもを呼ぶのに、ミャーオミャーオと鳴いていました。しかし、犬歯が長いことや、腹ばいになる姿勢などは、大型ネコの特徴です。
 ご覧のとおり、木登りが得意で、こどもたちは金網も登っていました。おとなになると、眼の色は黄色になりますが、生後半年くらいまでは青い眼をしています。
 パオとメイマオは、1999年3月に上海動物園から来ました。2000年9月8日にも、3頭のこどもが誕生しています。リーシュ、プータオの兄姉で、これが日本国内での繁殖成功の3例目なのだそうです。園長の増井光子さんがおっしゃるには、ウンピョウに限らず、繁殖例の少ない動物が、ズーラシアでよく出産するのは、植物が豊富で、その辺の木の葉などをちょっと口にしたりするのが、良いのではないかということです。
 2000年生まれの3兄妹は、フーシ(♂)、イン(♂)、キュエ(♀)と名付けられました。1月2日に初公開したことから、一富士二鷹三茄子にちなんだ命名だそうなのですが、茄子ってチエズじゃないんですね。上海ではキュエと発音するのでしょうか?
 数が少ない貴重な動物ということで、現在、男の子2頭は、高知県立のいち動物公園と外国に貸し出し中とのことでした。
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