ブレ君のお肌はデリケート

 突然ですが、ここで問題です。
 これはマレーバクです。おとなのマレーバクは、ご覧のような白と黒のツートンカラーですが、幼いときはどんな色をしているでしょうか?
 1 おとなと同じツートンカラー    2 全身真っ白
 3 全身真っ黒            4 うり坊のようなしま模様
正解は 4 です。
 ちなみに、このツートンカラー、バクが活動する夕暮れ時に見ると、どちらが頭かわからないのだそうです。後ろから飛びついて首筋をねらう、トラなどの捕食者から身を守る効果があると言われています。余談ですが、白い部分の毛を剃ってしまうと、地肌は黒いそうです。
 この写真は、横浜にあるズーラシアの「ブレンディング」君、通称ブレ君、5歳の男の子です。体重250キログラム。普通、成獣は300〜350キロになるそうで、やや小柄な方です。
 バクと聞くと、このマレーバクを思い浮かべる方が多いと思います。アジアの熱帯林に棲み、悪夢を食べる聖獣とか、お釈迦様の乗り物だとか言われますが、森林の減少で、生息数は推定約3,000頭です。インドネシアのスマトラ島の保護区では、40〜50頭が確認されています。
 アジアにいるのはこの1種類だけですが、中南米には褐色のバクが3種類います。ブラジルバクは、推定33,500頭でもっとも生息数が多いのですが、ベアードバクは約2,500〜6,300頭、アンデス山脈に棲むヤマバクは、1,000頭未満だろうと考えられています。褐色のバクたちには、たてがみがあり、これで捕食者から首筋を守っています。
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