モモタロウのお世話をするモモコ

         モモコ
 昨年の7月3日に、上野動物園で産まれた、ニシローランドゴリラの「モモタロウ」くんが、間もなく誕生日を迎えます。日本国内でのゴリラのあかちゃんの誕生は、12年ぶり、8例目、上野では初めてだそうです。
 ニシローランドゴリラは、ナイジェリア、コンゴ、ガボン、カメルーンなどに、9万4千頭ほど生息していると考えられていますが、絶滅が心配されています。
 ゴリラは、1頭の雄と複数の雌及びその子どもからなる群れで生活します。雄は10歳くらいから繁殖可能となり、雌は10代後半が繁殖にもっとも適する年齢と言われますが、雌雄ともに、成長すると生まれた群れを離れます。ライオンが、雌同士が血縁関係にあって、乗っ取りなどにより雄だけが入れ替わっていくのと異なり、ゴリラは、雄が気に入った雌をスカウトする、と言っても、力ずくで拉致して来る訳ではないので、雌の方がコレハと思う雄を選んでいると言った方が良いかも知れません。いずれにしろ、雌同士には緊密な関係はないので、雄が死んでしまうと、稀にその息子が後継者となることはあっても、たいていの場合、群れは自然解散になり、雌はそれぞれ、また別の群れに参加するということです。このようなゴリラ本来の生活環境を、人工飼育下で作り出すことは困難です。
 また、幼い頃から一緒に育った雌雄は、交尾を避けるので、そういったことも、人工飼育下での繁殖が難しい一因となっています。
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「モモタロウ」くん、もうすぐ1歳
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