おじいちゃんも健在 野毛山動物園

大規模な改修工事のために部分閉園が続いていた野毛山動物園が、昨年秋にリニューアル・オープンしました。ご長寿コンドル、アンディさんに久しぶりに会ってきました。

アンディさん アンデスコンドル
♂ 44歳以上
【アンディさん】
 オジロワシの隣のケージで、目下独身生活を送っているのが、アンデスコンドルのアンディさんです。
 コンドルのケージには止まり木がありません。コンドルの足の裏はベタッと平らなので、枝をつかむことができないのだそうです。いわゆるわしづかみができないから、生きている獲物をハンティングすることはできません。死んだ動物を足で押さえつけて、くちばしで引きちぎって食べます。
 アンディさんは、1958年10月、幼なじみのマヤさん(♀)と一緒に野毛山動物園に来ました。この2羽は仲の良い夫婦になり、1972年、世界中で3番目、日本では初めて繁殖に成功しました。神経質なマヤさんに代わってアンディさんが卵を抱き、合計5羽の雛を育てたそうですが、マヤさんは1989年に亡くなりました。
 2番目の奥さん、アンさんも産卵しましたが、卵をアンディさんが独占しようとして壊してしまうなど事故が続き、孵卵器の助けを借りて3羽の雛が育ちました。そのうちの2羽は現在も野毛山の大ケージに居ます。
 アンさんにも先立たれ、その後に来たテンコさんは、残念ながらアンディさんの気に染まず、いじめられて失意のうちに亡くなったそうです。
44歳とは言え、コンドルは60歳くらいまで生きるそうなので、おじいさんと呼んでは失礼でしょうか。

アンディさんの娘 ヘンリエッタさん

アンディさんの息子 ジュンくん
【モドリさん】
 なぜこのような変わった名前が付いているかと言うと、出生地のサファリパークから一度他の動物園に移り、その後再び出生地に戻って来たからだそうです。野毛山には、1990年頃にメスとともに来園しましたが、そのメスは98年に亡くなっています。
 数年前から歯が抜け、食事にも配慮してもらうなど、老け込んだ様子もありますが、2000年に若いお嫁さん候補が来たら元気を盛り返したそうです。
 写真は去年の6月のものです。今の季節、寒さが身にこたえるのか、すきま風が吹き込まないようにビニールシートを張ってもらった室内で、ヒーターの前に陣取って動かないようです。

モドリさん アフリカライオン ♂ 20歳近いはず


若いお嫁さん シンクちゃん
まだ4歳くらい

食欲旺盛

飼育係さんの足音に興味津々 この後
焦れて甘えてゴロンゴロンしてました

         (古いエピソードは「野毛山Zooっといい話(小林強志・著)」から引用させていただきました)


※アンデスコンドルのアンディさんは2007年3月8日老衰のため亡くなりました。(2007年3月19日追記)
※アフリカライオンのモドリさんは2008年3月11日老衰のため亡くなりました。(2008年4月5日追記)

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